水原秋桜子「俳句小歳時記」大泉書店
歳時記は何種類も持っているけれど、生まれて初めて買った、この水原秋桜子版のが一番気に入っている。
収録季語はそれほど多くはないけれど、選句のセンスと、それぞれの季語についているコメントがさりげなく刺激的で好きなのだ。
他の歳時記と読み比べてみても、この本にしか書いていない類語や知識がけっこう見つかる。
辞書や資料類は、必ずしも規模が大きければいいというものでもないのだなと教えられた。要は編集のセンスである。
(1996年2月5日)