秀頼の子どもを産むために、とてつもない超能力(忍術とも言う)と戦力を発揮す
る女忍者たちは、たしかにすごいと思う。
なにしろたった一人で何十人という男の忍者を一瞬でえっちな廃人にしてしまう。しかし、そういう超能力を男ばかりの戦場で有効に使っていたなら、豊臣方が負けることはなかったんじゃないのかとも思う。家康のところに忍び込んで暗殺するのだって、そんなに難しくなさそうである。なぜさっさとそうしなかったのだろう。真田幸村の采配ミスだろうか。
「忍法やどかり」というのも、すごい。胎児をいきなりアカの他人に移植するの
である。そんなことして、よくカラダが平気なものである。
お腹の胎児がにゅっと手を出して敵をつかまえるというワザもあった。忍者の
胎児は生まれる前から鍛えられているのだろうか。
いろいろ疑問の残るお話ではあったけれど、こういうのは何も考えずに楽しむべ
きなのだろう、きっと。
(1996年1月19日)