第一章「五衰の悦び」のところを走り読みしたところ。
今昔物語集の天竺部から、三島由紀夫の「豊饒の海」、そして中上健次へとつづく物語の系譜について語られている。
中上健次の作品は最近読み始めたばかりなのだけれど、今昔の天竺部は二年ほど前に全部読んでいて、あのおどろおどろしいとも言える仏教説話の世界と、中上作品との関連性と言われると、私なりに納得のいく部分がある。
猛烈に喰わず嫌いしていた三島の「豊饒の海」も、この機会に読んでみようかと思う。
(1996年9月26日)
※過去日記を転載しています。