新刊案内を見ていたら、不思議な詩が引用されていた。 「ライオン」 雲を見ながらライオンが女房にいったそろそろ めしにしようか ライオンと女房は連れだってでかけしみじみと縞馬を喰べた 朗読してみたら、亭主が言った。 「なかなか味わい深い詩やんけ」 …

きのうと今日で買った本。 寺田寅彦「柿の種」岩波文庫山路愛山「豊臣秀吉」上下 岩波文庫篠田鉱造「幕末百話」岩波文庫宮崎市定「史記を語る」岩波文庫 ここまでは岩波文庫の今月の新刊。欲しくなると品切れ絶版で、ほとほとうんざりしてるので、いつか読み…

そういえば、倉橋由美子氏の新刊エッセイ集、「夢幻の宴」を読んでいたら、思いがけないことが書いてあって、驚いた。 夢幻の宴 作者:倉橋 由美子 講談社 Amazon 倉橋氏は、健康の状態がたいへん悪くて、もう小説を執筆できそうにない体調なのという。 想像…

他の読みさしの本を置いて、「マグリットの秘密諜報員」を読んだ。(「ゴルゴン-幻獣夜話」に収録されている)。 ゴルゴン―幻獣夜話 (ハヤカワ文庫FT) 作者:タニス リー 早川書房 Amazon タニス・リーらしい、皮肉な展開と結末。引き込まれて一気読みした。 お…

今月は、なんだかんだで数十冊は本を買い込んでいる。 ナナメ読み走り読みばかりで、きちんと読んでいない上に、だんだんナニを買ったかわかんなくなってきてるので、重複買いを避けるためにも、少しこまめにメモして置こうとおもう。 さっき買い物にでかけ…

「京のおばんざい １２か月」京都新聞社 1995年 1400円 京のおばんざい12か月 京都新聞出版センター Amazon 料理本を眺めるのが好きで、目についたものをぽつぽつと買っていたら、いつのまにか、いつのまにかコレクションが本棚の場所を大きく取るようになっ…

水原秋桜子「俳句小歳時記」大泉書店 俳句 小歳時記―四季の基本季語が1冊でひける 発売日: 1987/06/01 メディア: 単行本 歳時記は何種類も持っているけれど、生まれて初めて買った、この水原秋桜子版のが一番気に入っている。 収録季語はそれほど多くはない…

高浜虚子選「ホトトギス雑詠選集」朝日文庫 ホトトギス雑詠選集〈春の部〉 (朝日文庫) メディア: 文庫 明治四十一年から昭和十二年までの間に「ホトトギス」に掲載された雑詠の句を編集したもの。 最初ざっと眺めてみて、なんか古くさいなあと思った。 ちか…

「古語類語辞典」三省堂 古語類語辞典―現代語から古語が引ける メディア: 単行本 現代語から古語が引ける辞書。 短歌を作るときに便利かなーと思って買ったのだけれど、まだそういう使い方をしたことはない。もっぱら読み物として、「ふむふむ」と楽しんでい…

田辺聖子監修「田辺聖子の味三昧」講談社 田辺聖子の味三昧 メディア: 単行本 料理のレシピだけでなくて、料理にまつわるエッセイや、その料理が出てくる小説が、ところどころに引用されている。 きれいな写真とおいしそうな文章とで、つくってみたい気持ち…

現代俳句の世界 「石田波郷集」 朝日文庫 石田波郷集 (朝日文庫―現代俳句の世界) 作者:石田 波郷 メディア: 文庫 心のどこかに、病気を詠うのはズルいと感じる部分がある。 けれど、自分が健康からほんの少しばかり遠ざかっているときには、その歪んだ健康の…

中島らも「西方冗土」集英社文庫 西方冗土 カンサイ帝国の栄光と衰退 (集英社文庫) 作者:中島らも 発売日: 2016/04/01 メディア: Kindle版 関西人と結婚して五年になるけれど、ときどき訪れる関西の地は、私にとっていまだに異世界・見知らぬ文化圏のままで…

氷室冴子「いっぱしの女」ちくま文庫 いっぱしの女 (ちくま文庫) 作者:氷室 冴子 メディア: 文庫 氷室冴子氏のエッセイは、小説のほうの文章とはひと味ちがって、かなり辛辣な、小気味よい毒舌家のにおいがする。 そのとき、いみじくも悟ったのは、的はずれ…

西原理恵子「ちくろ幼稚園」 ちくろ幼稚園―ぜんぶ (ヤングサンデーコミックス ワイド版) 作者:西原 理恵子 メディア: コミック りえちゃんは、いつもおにいちゃんにいじめられている。 そしてりえちゃんは、友だちの弟くんをせっせといじめる。 わがままいっ…

山田太一「緑の夢を見ませんか？」大和書房 緑の夢を見ませんか? 作者:山田 太一 メディア: 単行本 十年ぐらい前に、テレビドラマのシナリオが次々と単行本化されたことがあって、そのときに買って読んでみたものの一つ。 夫に浮気され自殺された若い妻が、…

ミヒャエル・エンデ「はてしない物語」岩波書店 はてしない物語 (エンデの傑作ファンタジー) 作者:ミヒャエル・エンデ 発売日: 1982/06/07 メディア: 単行本 学生の頃、論文の締め切り間際に、現実から逃げ込むようにしてよみふけっ,た作品。 読んでいるあい…

吉武輝子「女人 吉屋信子」文春文庫 女人 吉屋信子 (文春文庫) 作者:吉武 輝子 発売日: 1986/11/01 メディア: 文庫 「私は女性が好きです」と表明する女性のことばを時々耳にするけれど、私はあまり素直に受けとめることができない。「女性」の一言で取り立…

尾辻克彦「出口」講談社 出口 作者:尾辻 克彦 メディア: ハードカバー この短編集は、オビに引かれて買ったのだった。 こういうただの二文字のふつうの言葉でも、おだてると小説のタイトルにな,ってしまう。小説といっても、私のはちゃんと小説になっている…

「［同時代］としての女性短歌 」河出書房新社 「同時代」としての女性短歌 (BUNGEI SPECIAL) メディア: 単行本 百人ほどの現代の女性歌人の作品と、対談や年譜などを集めたもの。 一人十首ほどの作品と、作者の短信が載せられている。ページをめくるたびに…

海保博之「東スポの戯法」ワニブックス 東スポの戯法―爆笑見出しの知の理論 メディア: 単行本 サブタイトルが、「爆笑見出しの知の論理」。 よせばいいのに、タイトルに引かれてついつい買ってしまった一冊。 同じようにして、ホンモノの東スポを買ってしま…

奥本大三郎「考えるごきぶり」福武書店 考える蜚〓(ごきぶり) (中公文庫) 作者:奥本 大三郎 メディア: 文庫 中に内田百閒について書かれた短い随筆があって、それがおもしろかった。 小動物を相手にすると、そういう、人間の幼児以来の性質が、たちまち現れ…

山田風太郎 「くノ一忍法帖」 角川文庫 くノ一忍法帖 山田風太郎ベストコレクション (角川文庫) 作者:山田 風太郎 発売日: 2014/07/25 メディア: Kindle版 秀頼の子どもを産むために、とてつもない超能力(忍術とも言う)と戦力を発揮する女忍者たちは、たしか…

フィリップ・エラクレス リオネル・シュルザノスキー編 河盛好蔵訳 「笑死小辞典」(立風書房) 笑死小辞典 メディア: 単行本 辞典というより、用例集の形式になっていて、故人別に墓碑銘や言葉が並べられている。 死ぬほど笑える本かどうかは、読む方によって…