ひさびさに、「毒親」関連の本を読んでみている。
我が子に深い心の傷を与える「毒親」の多くが、ADHD、ASDなどの発達障害を抱えていることを、本書では指摘している。
ざっと読んだ感じでは、こんなプロセスが提案されているようだ。
(誤読・理解の不足があるかもしれないことをお断りしておく)
・成長過程で親からの徹底的な人格否定、自尊感情の叩きつぶしを受けて育ってきていても、それは「自分(私・子ども)が悪いからではなかった」ということを、しっかりと認識する。
・親の抱える問題(発達障害的なもの・家庭環境的なものなど)を客観的に理解する。
・親の抱える心理的な問題を子どもの立場でなんとかする、あるいは救済するのは不可能だとわきまえる(それは子どもの役割ではないし、実際不可能)。
・毒親問題を手放し、それにとらわれることなく、自分の人生と心の安寧を取り戻す。あるいは作り上げる。
そして、毒親との関係のために「不安型」や「回避型」の愛着スタイルを持ってしまった人に対して、次のようなことを勧めている。
はっきり言いますが、無神経な治療者と接するくらいなら、「安定型」の愛着スタイルを持った一般の人と接することの方がずっとプラスになります。
「毒親」問題を乗り越えた人の中には、「安定型」のパートナーを得たことが契機になった、という人が少なくありません。気分のむらなく一貫性がある人。距離を急に近づけたり遠ざかったりしない人。何を言っても受け入れてくれる人。そんな人と一緒にいると、「不安型」「回避型」の人は癒やされていきます。
もちろんどんな人も完璧ではありませんから、気分のむらくらいはあるでしょう。仕事でとんでもない事態に見舞われて「荒れる」日もあると思います。でもそれを、「そばにいる「あなたのせい」と言わずに、「今日は機嫌が悪くてごめんね」と自分の問題として伝えてくれる人が「安定型」です。
これは、ほんとうにそう思う。
私は大人になってからも、自分以外の人間とは、普通の意思疎通ができないものだと思い込んでいたし、誰かがいきなり不機嫌になったり無視してきたりするのは、全部私に原因があるものだと思い込んでいた。けれども、いまは「そういう人はおかしいのだ」ということを、よく知っている。
最後まで読み終わったら、また感想を書くかもしれない。